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「オウンドメディアで集客ができる」「オウンドメディアでファンができる」など、よく聞きますが、実際にはどんな具体的メリットがあるのか、イマイチ理解しきれていない方も多いのでは?
今回は、オウンドメディアを立ち上げるメリットについて詳しく解説します。また逆にデメリットや運営する上での注意点についても理解しておきましょう。
オウンドメディアとは?
「オウンドメディア」とは、コンテンツマーケティングの一つ、自社が発行・発信するメディア全般を指します。
これにはカタログや広報誌、パンフレットといった紙媒体から、自社Webサイトやブログなどが含まれますが、日本では狭義の意味合いで使われることが一般的になっており、主に自社発信のWeb媒体・Webマガジン(情報サイト)を指します。
オウンドメディアが注目される理由
近年では、Web広告による限界が指摘されています。ユーザーの広告に対する嫌悪感が高まっており、なかなかクリックや購買に至らない現実があります。
広告よりも、良質な情報や面白いコンテンツ・素敵なコンテンツを提供してくれる企業やブランドを好意的に捉える風潮が広がっています。
こういった消費者に情報やコンテンツを提供するマーケティングをコンテンツマーケティングといい、広告が効かなくなってきた現代において、注目されているマーケティング手法の一つです。
ターゲットユーザーに価値のある情報を発信することで、信頼を獲得し、ファンを増やし、購買に繋げるコンテンツマーケティングが注目されており、その一環であるオウンドメディアを運営する企業が増えています。
オウンドメディアを運営するメリット
マーケティング手法の一つとして現在も有効なオウンドメディア運営ですが、具体的にどんなメリットがあるのか挙げてみましょう。
広告費を削減できる
集客に悩む企業ほど、広告に費用を投じがちです。その瞬間は集客できているような気になりますが、多くの場合、広告掲載している媒体やプラットフォームの集客力に依存しているので、広告出稿をやめた途端、また集客に悩むはめになります。
長い目で見ると、広告による集客は非効率です。継続した売上を考えるのであれば、長く集客し続けられる機能を自社で持つべきなのです。
オウンドメディアは一度作ればなくなることはありません。オウンドメディアでしっかりと集客ができるようになれば、外部広告に頼る必要がなくなるのです。
これまで広告に投じていた費用も削減できるといえるでしょう。
商品やサービスの購入に繋がりやすい
オウンドメディアの各ページは、GoogleやYahoo!などの検索サイトに応えるように制作するものであり、特定のキーワードを検索した際の”答え”として表示されます。
つまり、特定のキーワードやジャンルに興味のあるユーザーが集まりすいのです。そもそものモチベーションが高いので、購入に繋がる可能性も高くなると言えます。
Web広告は、やみくもに表示されたり、押し売りのような形で表示されたりすることも少なくありません。そうなると、無条件に購入から遠ざかってしまうことも。
オウンドメディアはそういった心配もなく、効率的な集客を実現できます。
ロイヤルティやイメージが高まる
近年は、一般ユーザーの広告に対する嫌悪感が高まっており、広告を見極める目も養われてきているといえます。
むやみやたらな広告や不快な広告は、購買に繋がらないだけでなく、企業やブランドイメージを損なう可能性もあるのです。
現代の消費者は、自己にとって有用な情報を求めています。また有用な情報を提供してくれる者を高評価し、継続して信用してくれる傾向があります。
オウンドメディアは、ユーザーにこのような”有用な情報”を届ける場です。惜しみなく有益な情報を発信し続けることで、「このブランドはいつも役に立つ情報や素敵な情報を教えてくれる」と信用してくれるのです。
これにより「ステキな情報を発信してくれる会社・ブランド」という印象が付き、イメージが上がります。好意的に捉えている相手からの情報や商品も、好意的に受け取ってくれるので、今後のPRや宣伝も有効に働きやすくなるのです。
企業やブランドのファンになってくれる可能性もあるので、リピーターの獲得としても有効です。
その他のマーケティングや事業として活用できる
オウンドメディアのサイトは、意図的に閉鎖しない限り、ほぼ永続的に存在し続け、Web上での資産となります。
しっかりと集客できるサイトを作れれば、情報発信や集客目的以外にも以下のような活用方法が可能です。
- サービス・商品情報の発信やPR
- 顧客アンケート
- 顧客情報の取得(会員登録など)
- 他社へ広告枠の販売(新たな収入源)
その他のSNSを展開していく際にも、サイトの内容を活用しながら転用できるので、自社の知識・情報整理としても役立ちます。
オウンドメディアのデメリットと注意点
様々メリットがあるオウンドメディア運営ですが、何でも完璧なわけではありません。
注意点をしっかりと理解し、覚悟を持って立ち上げましょう。
人手と知識が必要
オウンドメディアの運営は、どうしてもたくさんの記事を書くことで成長していくものなので、どうしても人手が必要になります。
対策キーワードのリサーチから、記事ライティング、アクセス分析まで、こういった作業を継続的におこなっていく必要があるため、ある程度のチームでおこなうべきです。
最低でも2~3人程度はいたほうが良いでしょう。また、そんなに難しい知識ではないものの、一定の知識やスキルが必要になります。
効果を実感するまでには一定の時間が必要
サイトを立ち上げてから、検索エンジン(GoogleやYahooなど)に評価されるまでには一定の時間を要します。
一つの記事をアップしてある程度評価されるまでには3か月程度を要しますし、立ち上げたばかりのサイトに一定のアクセスが集まるためには、3~6か月程度は必要です。
しかし、これは記事をコンスタントにたくさんアップしていくことが条件です。更新が滞ってしまうとその分、成果までにはさら時間を要します。
オウンドメディアは、時間をかけて大きくしていくものであるという認識を持って、諦めず根気よく更新を続けることが重要です。
コンテンツの企画とリサーチが必要
アップしていく記事は、ただ好きなことを書いていけばよいわけではありません。検索エンジンで、ユーザーが何を求めているのか、リサーチをし、それに応える形で記事を更新していく必要があります。
また、いくら求められているものであっても、自社の知識を活かして紹介できる内容である必要があります。外部サイトから情報収集してきたような内容では、コピーコンテンツや価値の低いコンテンツとして見なされてしまい、なかなか検索順位が上がらないことも。
自社の知識やノウハウと、ユーザーが求めている情報(キーワード)とをマッチさせながら、継続的にコンテンツを自分たちで作りだしていく必要があります。
オウンドメディアの効果測定と改善が必要
記事をアップして終わり、ではありません。一定の時間が過ぎたら、その記事へのアクセスを分析することも重要です。
記事作成当初に設定した狙いたいキーワードに対して、表示順位が何位で表示されているのかチェックしましょう。ここで、思ったように表示されていなければ、改善が必要です。
一つ一つの記事がしっかり検索エンジンに評価されているのか、定期的に確認しては、修正をおこない、検索順位を上げる努力が必要です。地道な作業ですが、これをおこなうことによってアクセス数も改善します。
記事単体の精度もさることながら、サイトそのもの規模も影響してくるので、立ち上げ当初は気にする必要はありませんが、3~6か月程度経ってからは注視するべきでしょう。
オウンドメディアを外注する際の注意点
注意点を踏まえてみると、結構大変だなと感じるかもしれません。
オウンドメディアは、自社特有の情報やコンテンツを発信する場であるので、本来であれば自社で運営することが理想的です
しかしながら、なかなか立ち上げや運営方法がわからなかったり、リソースが足りないという場合も。そんな場合には、外注でそれを一手に引き受けてくれる企業も存在します。
効果的な外注のためには発注する側として気を付けておくべき点もあるといえます。意識が欠けると、主体的な活動ができない可能性も考えられるので、しっかりと事業に活かせるよう以下のポイントを意識しておきましょう。
オウンドメディアを内製するべき理由については、以下の記事でも解説していますので、あわせてご参考ください。
自社のマーケット戦略に則っているか管理する
外注先の業者は、自社の人間ではなため、商品やサービスの強みや顧客層など、細かいデータはもちろん、全体的なマーケティング戦略までを把握しているわけではありません。
オウンドメディアとしての戦略と、商品やブランドとしてのマーケティング戦略に齟齬がないか、常に意識しながらチェックするようにしましょう。
例えば、商品やブランドは高級志向・高価格帯なのに、オウンドメディアでは節約術を紹介していたら、顧客としては混乱してしまいますし、ブランドイメージとしてもブレてしまいます。
これは極端な例ですが、自社が提供しているサービス・商品のイメージや顧客層が、オウンドメディアにおいても一致していてこそ、メディア運営の意味があります。ここのズレが生じないよう、しっかりと発注側が管理をおこなうべきです。
情報が本質的であるか注視する
外注先は、オウンドメディアを運営することにおいてはプロではあるものの、あなたの会社で扱っている商品やサービス、業界に精通しているわけではありません。
記事の内容が薄っぺらくなってしまう可能性は、ぬぐいきれません。本来、その道のプロである自社が記事内容を執筆すべきと言えますが、なかなかそれが難しい場合には、出来上がった記事をしっかりと確認しましょう。
オウンドメディア上では、他社の人が執筆していても、あなたの会社が情報提供していることになります。自社発信の内容として、誤りがないものであるかは、必ず確認しておくべきです。
また、加えてオリジナルの情報があるのであれば、加筆することも良いでしょう。オリジナルのコンテンツ作りが、メディアとしても重要です。
意見できる程度の知識を持つ
”他社に外注して、そのまままるごとお願い”では非常にもったいないです。
定期的な打ち合わせや報告会の中で、一緒に協議できるよう、メディア運営について積極的に学び取る姿勢を持ちましょう。
ゆくゆくは自社で内製するくらいの気持ちで、外注先の知識やノウハウを学び取っていきましょう。
- CMS(サイト管理システム)の使い方
- SEOの知識
- サイトデザイン
くらいの内容は、知っておくと外注するにあたっても有用です。Webで調べれば、独学でもある程度は理解できるようになります。
外注先に手綱を握られてしまっては、何がおこなわれているのかよくわからないまま、言われた通りに従うことしかできません。またそれが理にかなっているのかどうかも判断することができません。
サイトの状態や記事の内容を確認しながら、「こうしたほうがいいのでは」「なぜこれをおこなうのか」といった意見ができる程度に、こちらもある程度の知識を有していたほうがよいでしょう。
まとめ:オウンドメディアは時間がかかるけど広告とは違ったメリットがたくさん
オウンドメディアの運営は、確かに人手や知識を要したり、時間がかかってしまうものですが、その成果は広告では代替できません。
また自社でメディアを内製ができれば、広告に使う費用も大幅に削減できるのです。たとえお金や人員をかけたとしても、今後も永続的に集客ツールとなりうるオウンドメディアには、投資すべき価値があると言えるでしょう。
強い意志と努力があれば、誰でも成功できるのがオウンドメディアのいいところ。ぜひ、自社での集客力を上げる一貫として、検討してみてください。
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